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噛まなくなった現代人に危険信号

戦前に比べると、咀嚼回数は約6割も減少

大昔から現代までの咀嚼回数の変化

ファーストフードや健康補助食品、栄養剤などが豊富に存在する現代日本人の咀嚼回数は、わずか数十年前の戦前に比べると、約6割も減っているといわれています。身体的にも精神的にも不可欠な「咀嚼」が疎かにされると、いろいろな問題がおきる可能性があります。

特に、成長期にある小児、未成年時に噛む回数が少なくなると、

  • 咀嚼筋とそれに関連する顔やあごの発育に影響する
  • 歯や舌の位置が不正になる
  • 口呼吸となる・・・

といったことが懸念されます。

よく噛むには「正しい噛み合わせ」が条件

咀嚼運動は具体的に「噛み合わせ」が関わります。「悪いかみ合わせ」をそのままにしておくと、「ものが食べにくい」だけではなく、前に述べたように様々なことに影響がでてくる可能性があります。

噛むこと、食べることは、人間が生きていくための基本的な動作です。患者様が家族で食卓を囲んで楽しく食事をすること、そして健全な「咀嚼」をしてもらうことが私たちの願いです。今一度、「咀嚼」の重要性について再認識しましょう。

噛む力が弱いのですが、日常生活で鍛える事は出来ますか?

咀嚼筋などを鍛える方法と、顔や頭を支えている頸や胸の筋肉を鍛える方法があります。そのためには、食事のときに咀嚼回数を多くするように心がけることが一番大事です。

また、食事の合間にチューインガムを噛むことで、咀嚼筋や頸の筋肉を鍛える事もできます。頸や胸の筋肉は、ダンベル体操などで刺激を与えてやるといいでしょう。

参考資料:『咀嚼の本』(日本咀嚼学会編、口腔保健協会発行)

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